ストーブの機種選択も佳境だ。
最近の私は机上でうんうん唸り過ぎ、あたかも一種のノイローゼである。こうなるともう時間の浪費で、気持ちよく話が進まない。現状を打破するため、やはりここは実物を見る経験を重ねることで実際のサイズ感やデザイン、品質等を確認したい。ということで昨日は、お腹の大きな奥さんを引き連れ、浜松の伝兵衛堂さんに行ってみた。
今まで行った薪ストーブ店は3店。うち2店はスタッフが一人で切り盛りしており、ショウルームと言っても実際に展示してあるのは1~2機種だった。また、こちらの頭の中にはクラシックデザインのCB中型機が念頭にあったが、なかなか意識している機種の現物に出会えなかったのが実情だった。
その点、伝兵衛堂さんは店構えからして凄い。
ショウルーム、隣の自宅、向かいの倉庫?から次々と煙突が伸び、数えたら12本程の煙突が立ち上がっていた。また、総無垢材の居心地の良い店内には小型機から大型機までほぼ想定しているメーカー、機種が設置されており、当日はコンツーラとヨツールF3に火が入れられていた。
スタッフの方に、こちらの計画の概要と求めるポイント(ダッチオーブン10インチが入ること、家のサイズに対してオーバースペックにならないこと)を伝え、実際に念頭においていたドブレ760CBと640CB、ヨツールF400を見せてもらう。またその際に店舗の備品である10インチらしきDOを実際に入れながら炉内の確認ができた。
おかげで今回は収穫があった。やはり想像以上にドブレ760CBのサイズは大きく、それに伴って安定燃焼に必要な薪の必要量が多いこと、うちの必要とする出力としては過大だということが分かったことだ。スタッフの方の説明の仕方や内容も良く、
「CBや触媒機という区別よりも、乾いた薪をきちんと焚き上げてあげることが大事」
という事をはっきりと伝えてくれ、そのために「適切なサイズのストーブを選んで欲しい」という意思が伝わり、好感が持てた。
ちなみに「しっかり焚く」というのは、ここ数ヶ月、自分なりに勉強してたどり着いた結論というか、恐らく薪ストーブの一つの本質であり、一番基本なことだが、大事なことだ。薪を節約しようと思うばかり、少ない薪でチョロチョロ焚くことは薪ストーブのクリーン性能を全く引き出せないばかりか、煤の発生など安全面でもデメリットしかない。
おかげで、ドブレ740CBへの未練は断ち切る事ができた。
ということで、いよいよ候補はドブレ640CBが大本命、二番手にドブレ700SLとヨツールF400が並ぶ結果になった。普段見られない機種が見れたらいいな、くらいの軽い気持ちであったが色々と話すうちに何となく気持ちが乗ってきたため概算ではあるがドブレ640CB、口元は多少シングルでもいいが基本は断熱二重煙突にて見積もりもお願いすることにした。 自分の中で恐らくこの位の見積もりかな、という想像はあるが、はてさて。(自分としてはあまり見積もりを戦わせることは好きでないので、以前行った静岡市の店に同様の見積もり頼むかは検討中)少なくとも計画がまた一段階前に進んだような心持ちだ。
追記
見せて貰っている中で、話のついでに使用している煙突のことも質問したのだが、ヨツール(トコナメエプクス)です、との答え。ということは恐らく国産の高木製作所の断熱二重煙突であろうか。ダッチウェスト等で使用しているイギリス製も悪くはないのだろうが、雨の多い日本であるので、実際に安全を担保する煙突については国産がいいな、とイメージを持っていたので心強かった。コストを最優先すれば屋内は中国製のシングルで屋根裏と屋外のみ二重という施工になるだろうが、やはり安全と安心には代えられない。ドラフト性能も本体の性能を引き出すのに大事な要素であろうし、ここはなるべく妥協したくないと思っている。
こちとら少なくとも定年まで、あと30年は使用するつもりでいるのだ。(途中機種の入れ替えはもしかしたら有るかもしれないけど)
※ 追記
その後見積もりを頂き、ある程度納得の出来る内容だった。「よし、これで」と気持ちが固まっていたのだが…その後いろいろと事情が重なり、結局新居から近いメトス特約店にお願いすることになった。結果として伝兵衛堂さんにお願いできなかったことは残念だったが、すばらしいストーブ店であることは素人にも明らかだった。今後の御発展を願ってやまない。
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