そんなこんなで前回薪棚の拡張をしたわけですが…
薪棚も薪がなければ只の…(ry
ということで、今シーズンを残り乗り切るための「まとまった量」の薪の確保が急務であります。
で、実は年末からずっと探してたんですよ。
一束単位じゃなくて、軽トラ1台単位とか1立米単位で売ってくれるところを。
ただ、あるにはあるんだけど、うちの近くには無くて。
で、少し遠方や県外からだと今度は配送料がけっこうバカにならなくて、薪代+5000円とか1万円とか掛かっちゃうわけです。(宅急便なら何個口だよって量になるし、アロー便とかも大袈裟だしねぇ。)
そこで今回、その道では著名な「かわはらさん」にお願いすることにしました。
■かわはらさんとは
薪ストーブの導入を検討し、ネットでいろいろ情報収集をされる方にとって避けては通れない超有名ブログ「春夏秋は冬を待つ季節」。
当ブログでも過去、何度か記事の引用をさせて頂きました。
この薪ストーブ界で1,2を争う超有名ブログの管理人にして、「かわはら薪ストーブ本舗」を経営されているのが今回お世話になった「かわはらさん」です。
元々は、1ユーザーとして薪ストーブを使用され、その後、薪ストーブブロガーとしてあらゆるノウハウを蓄積・ブログを通じて発信したりコンサルされるうちに、なんと薪ストーブ屋さんに転業・独立された異色の持ち主です。
また、その経歴からか「とことんユーザー目線に立った提案・設置施工」にこだわり、ユーザーに対する啓蒙活動も熱心に行われている方です。
特にガヤさんも使っているドブレ社のストーブについては深い見識をお持ちで、日本でのユーザーが少ない時代からネットを中心に情報発信され、普及に一役買われただけでなく、その実績から過去にはベルギーのドブレ社にも工場見学に招かれたこともあるそうです。
ま、一言で言うとガヤさんみたいな末端ユーザー&ブロガーにとっては
その名を避けて通ることは出来ないビッグネームということですね。
今回、お願いしたのはそのブログ「春夏秋は冬を待つ季節」にて年末に「1立米3万円配達料コミで配達するよ」とのブログ記事がアップされたのですね。
それにガヤさん食いつきまして、本当は関東圏限定だったらしいのですが「どこでも行きますよ」と快く引き受けて頂いたのが今回の経緯になります。
で、記事を進める前に一言
「すいません…今回緊張して、ほとんど写真撮影ができませんでした。」
そういう訳で、今回は写真少な目&テキスト多目でお送りします。ご理解くださいませ。
■かわはらさんが来た!
ということで、去るこの週末はるばる千葉県南部から薪満載の軽バンでいらっしゃいました。
そして、挨拶もそこそこに協力して薪の荷下ろし。
(奥に見えているのがかわはらさんの軽バン。)
あっという間に、薪棚の一角が埋まりました。
これで1立米。まとまってます。
心なしか薪棚も喜んでいるようです。
(アリガトー)
そして、「ちょっとお茶でも」ということでガヤ宅に上がって頂き、うちのドブレ640の施工や家全体を見て頂きました。
当ブログを以前から読んで頂いている方であればご存知と思いますが、今回建てたガヤハウスは「薪ストーブありき」ですし、自分なりに色々と工夫を込めています。
その中でかわはらさんのブログからは多くのヒントを得、参考にさせて頂いた点も多くあり、今回そのかわはらさんに実際に見て頂けたのは実に感慨のある出来事でした。
そして「これはいいですね」とお褒めの言葉もいくつか頂戴し、とても嬉しかった。
■アドバイスをもらう
せっかくなので、色々気になっていることを質問させて貰い、アドバイスを頂きました。その一例を(記憶の許す範囲で再現し)掲載します。
- 今シーズン、白煙を出さないようにという意識もあってか、いわゆる「空気を絞る」ということの意義がイマイチ理解できず、結果としてエアー全開で焚くことが多かった。一方で、急速に薪を燃焼させてしまうこと、室内に効率的に熱を取り出せているかに課題を感じているのですが。
⇒ 「まずは薪の乾燥が大前提です。薪の乾燥が確保されている前提で、最初はとにかく全開で一定の温度まで上げる。200度を越えてきたら、まず一次空気をこのくらい。そして更に250度を超す位まで温度が上がったら二次空気をこのくらい絞っていく。最初のうちは時々外で煙の有無を確認し、煙がでない程度の絞り方を習得するのがいいでしょう」と、実際の機種に則し丁寧に説明して下さいました。
- ガスケットロープのへたりってどうやって判断すればいいの?
⇒ 「ガスケットは消耗品。お札を扉に挟んでみて抵抗なく抜けるときはガスケットが潰れて気密性が失われている状態なので交換した方がいいですね。」と実際に全てのガスケットをチェックして下さいました。結果的にうちの640は早くもガスケットのへたりが一部確認でき「次シーズン前には替えた方がいいですね」とのこと。またガスケットは「本体が新品でも、ガスケットは中古なんです」つまり工場出荷から倉庫で在庫されている間にも扉はがっちり閉められているわけで、その時期からガスケットはつぶれていく、なので初年度は意外にへたりが早いとのことでした。「替えた後は新品ですから比較的長く持ちますよ」と。また「夏季などオフシーズンの時も扉はがっちり閉めないで半閉くらいにしておけば更に長持ちします」とのことでした。
↓ 千円札を使ってガスケットの状態をチェックするかわはらさん。
※ ちなみにガスケットとは?という方に簡単に説明。こういうので扉の機密性を確保してるんですねぇ。
- 灰受けが思ったよりもすぐに一杯になるんですけど…そして灰受けを使うとストーブ全面がやたら汚れます…。
⇒ 「これは宿命ですけど、実は割り切って灰受けに灰を落とさないという方法もアリです。前面扉から十能(スコップ)で灰をすくってバケツなどに入れる。灰受けは焼き芋を作ったりするのに活用するといいでしょう」という目から鱗のアイディア。これは即採用と思いました。(しかしながら個人的にはドブレ社に今後改善してほしい点ではある)
ほかにも雑談の中で色々教えて頂き、大変参考になりました。
ありがとうございました。
■かわはらさんの薪について
薪の命は「乾燥」これを言い続けているかわはらさんの薪は2年乾燥が自慢。
そして燃焼のバランスを考えて辿り着いたサイズ「長さ35センチ、直径8センチ」。
実際に持ってみると、重さや触った質感がやはり一回り違う気がする。
早速、翌朝一の再着火時に使ってみました。
前夜はちょうとホームパーティーで、それはもうガンガン焚いていたので朝も十分な熾火が残っていました。
熾火を集めて、、、焚き付けを乗せて、、、、
火が立ち上がってきて程なくしたら、、、、空気を通すように薪を入れる。
すぐに火が回ってきました。
さすがです。本物の薪です。
今回、実は大きな収穫の一つがこの薪です。
「薪ストーブ熟練者の作る薪」
これを知ることによって、今後の自分の薪作りの標準ラインを定めたかった。
ガヤさんこう思います。
人によっては「薪としての完成形」を知らないがゆえに、乾燥不十分で煙の出る薪、燃焼時にしゅーっと水分が出る薪を使っている人もいると思うんですよ。
で、自分もいろいろ学習して乾燥についてはこだわって薪を作っているつもりです。
ただ、実際「どこまで品質を追い求めればいいのか(もしかしてまだ不十分?もしかしたらもっと燃える薪になったはずだった?)」と思ってしまうこともあり、『このラインを目指そう』という線を引くためには、他人の、しかもある程度信頼できる方の薪を参考にしたかった。
今回、かわはらさんの薪をゲットすることで薪作りの大きな指標を得ることができました。
■まとめ。今回かわはらさんにお願いしたことによるメリット
前述の通り「まとまった量を小口配送してほしい」というのが今回のニーズなので、その達成は勿論のことながら、今回かわはらさんにお願いすることで以下のメリットも享受することができました。
- 薪ストーブを熟知した方の「薪」を実際に見て、使用することで今後の薪作りの基準点を見出せた
- ついでに日頃の気になることなど質問させて頂き、アドバイスを受けることができた
これは単純に「薪を買う」、というだけには止まらない話です。
非常に良かったと感じています。
そして最後に費用的なことに触れますと、1立米3万円で配達料込み。
往復のガソリン代、そしてこの距離だと「今日はこの一件だけですね」で他の仕事も入れられない。
素人にもわかる「明らかに赤字」。
そんな中、来てくださいましてありがとうございました。感謝申し上げます。
●オマケ
ちなみに「十能」って最初なんのことか分からなかったのですが、こういうのを十能って呼ぶのですねぇ。つまりスコップですね。
(というわけで今回はオチなし!えっ、いつも無いって!?そうだねごめんね。ともかくこれで薪不足の危機は一旦回避された!ように思えるが、実際のところどこまで行けるかはまだ分からないので油断もできない!来たれ、春!今回長文ですいません。引き続きよろしくチャオ。)