肉ネタが続きますが…
外食産業では、いま熟成肉ブームに続き「薪焼き」がキテるそうです。
「炭焼き」ではなく「薪焼き」。
それを売りにした店もポツポツ出現してるのだとか。
いいですねぇ…。
もちろんガヤさんはまだ行ったことはありませんが…
確かに、炭焼きと比べてよりダイナミックに、より香ばしく焼けるような気がしなくもありません。
是非試してみたいですね。
なんて言っちゃいますけどね。流れで。
でもね。
もう最初から結論言っちゃいますけど、
薪ストーブの炉内調理って基本的に「薪焼き」なんですよ。
(薪火よりも熾火を使うことが多いですけどね。)
当たり前ですよ。薪を燃やしてるんだから。
ということで、薪ストーブユーザーは既に無意識のうちにやっちゃってる事ですが
今回はお肉を薪火で豪快に焼いて美味しく頂こうという記事です。
■炭火と薪火の違い
一応ここから簡単にご説明!
まず当然ですが燃料が違います。
- 炭:木を蒸し焼きにして揮発成分を抜き、より炭素として純度を高めた燃料。
- 薪:木を割って乾燥させた燃料。
薪、として炭というのは歴史上、最も原始的な燃料です。この薪から炭へ安定的に変性させる製法の発見は、それはもう人類史上では最初のエネルギー革命といっても過言ではない出来事でしょう、
そしてご存知のように燃え方も全く違うわけです。(間違ってたらすいません)
- 炭火:(薪と比べると)純度の高い炭素が燃焼することで熱、持続時間とも安定した熱出力を誇る。揮発成分がないため炎は上がらず、煙も出ないか少ない。薪よりも遠赤外線の放射が強い。
- 薪火:熱によって揮発する可燃性ガスが燃焼することでいわゆる「炎」が出る。不完全燃焼すると煙が出る。安定性には欠けるが立ち上がる炎は炭よりも高火力である。
ま、炭と言っても備長炭みたいな高純度なものから粗悪なマングローブ炭まで様々ですので一概には言えませんけれど。
■やってみよう「薪ストーブで薪焼き」
ともかく「薪火で肉を焼く」ということでしたら即ち「薪ストーブの出番」です!!
やってみましょう。
・今回用意したお肉
いつも鶏の胸肉ばかりの我が家ですがこの日ばかりはビーフですよ!ビーフ!
たかまる…
ちなみにこれ「食通の静岡牛 葵」という名でJA静岡経済連がブランド化しようとしているお肉です。
静岡県で牛肉というイメージは無いかもしれませんが、じつは「静岡そだち」や「遠州夢咲牛」といった良質なブランド肉も生産しているんですよねぇ…。
・ブラックペッパーと岩塩をワイルドに振る
あと串も打つ。
熱い思いをすることになるので、串は出来るだけ長い奴を。
当然ですが竹串だと一瞬で燃えて落ちます。
・焼きます
これ、穏やかな炎でじっくり焼く…とか思うじゃないですか普通。
そんなの面白くないですから。
せっかくですから、マックス燃え盛る炎で豪快にこんがりと焼きたいと思います。
逝きます。
来たれ!メイラード反応!!
…できました。あっという間にできました。
予想以上の物凄い火力です。
(バチバチ言ってる音が凄いですけど、焼いてる本人も相当熱いです。)
強力な火力で、一気に表面が焼き付きました。
ここから少々置いて、余熱で火を入れます。
・完成
うーん、表面カリっと、中レア。
…旨いね。まぁ、そうだよね。
そして香りは段違いで、炭よりも更に香ばしさが出ています。
何よりも圧倒的な調理時間の短さ…
ちなみにこの日は友人も集まってちょっとしたホームパーティーでした。
お肉も概ね好評でした。
※ いっちょ前に参加する娘氏(左)
・調理後
そして調理後、炉内は燃やし続けましたので後片付けは皿と串(と網)を洗っただけ。
肉を焼いた料理としての匂いはさておき、調理に使う薪火の匂い、煙の臭いは炉内で燃焼&煙突で排煙されたので皆無でした。
所謂お家でホットプレートで焼肉したような臭いは一切残りませんでした。
「炉内の炎で脂汚れや臭いを焼き切る」「煙突でしっかり排気する」これは薪ストーブ料理の全般に言えるメリットの一つです。
■まとめ
- 話題の薪焼き肉は、薪ストーブの炉内で炙れば簡単にできる。(むしろ通常の炉内調理みたいな熾火になるのを待たなくても良いから楽と言えば楽?)
- そして薪焼きは普通に美味しい。香ばしさ、香りの良さは炭焼きを凌駕する。
- 薪ストーブなら部屋もそんな臭くならないし、後片付けも楽。
- ただし、かなり熱いから火傷にご注意。
- 個人的には霜降り肉は薪焼きでカリっと。赤身肉は炭火の遠赤外線でじっくり、がよろしいんじゃないかと?
総合的には、いいんじゃないでしょうか。薪焼き。
今後ちょっとやっていこうかと思います。
(流行りには疎いわたくしですが…乗るしかない、このビッグウェーブに!ということで次回もよろしくお願いいたします。チャオ)