ということで去る5月下旬、煙突掃除を行いました。
なんとか入梅に間に合った!!
■煙突掃除の方法
方法としては大きく二種類あって、
- ①上から突く:屋根に登る必要があるので、少し難度・危険度が上がる。煙突トップが掃除できるので理想はこちら。
- ②下から突く:屋内で作業でき、容易かつ短時間で済む。煙突トップの状態は目視できない。
に分かれます。これについては、世の中にはいろんな考え方があって、、、、
①とにかくトップが詰まってしまうと煙道火災のリスクが高まるので、毎年きちんと上から掃除すべきだって方もいれば、
②下からでも大丈夫という人、
③その間をとって下から掃除しつつ数年に一度は屋根に登って上からやる人と…
まぁ検索すれば色々な方の実情を垣間見ることができます。
有名どころのブログを拝見する感じ上から掃除する方が多いような印象で、
自分も基本的には上から掃除すべきかなと思っております。
(なので家を建てる際も梯子で屋根にアクセスするため煙突開口部とバルコニーの場所を考慮しました。)
ただ、今回掃除をしてくれたアート工房さんは、
「基本的には下から掃除。煤の状態を見て、必要なら上から掃除。」というスタイルのようで
「状態の良い煤であれば、さらさらなので下から付けば振動でしっかり落ちてきてくれます」
「四季の温度変化による煙突部材の膨張・収縮でも煤は剥離して落ちてくるので、とにかく状態の良い煤が出るよう乾燥した薪を使いましょう」
このようなアドバイスも頂きつつ、今回は「下からの掃除」となっています。
■煙突を外すよ
うちの煙突はメトス(製造は高木工業所)の断熱二重煙突をほぼ真っ直ぐ屋根抜きで使用しています。(口元はシングルスライドですが…)
今回の煙突掃除では一番下のここ(シングルスライド部&断熱二重のダンパー部)を外します。
煙突は分解できます。各パーツがこのような凹みにはめ込む形で接続されており、さらにロッキングバンドで締めて固定しています。
(作業:アート工房さん)
久しぶりに外してみました。
何度見ても工作精度の高さが伺える、かっこいい煙突です。美しい。
少し中を触ってみたら「煤」が付きました。
さらさらの真っ黒な煤。煤?カーボン?
アート工房さんによると、「この時点で、ある程度状況が分かる。さらさらならいいが、艶のあるタール状の汚れだと要注意。自然に剥離して落ちることも期待できないのでトップをチェックしないといけない」とのことでした。
■煙突掃除の道具達
使用する道具はこちら。
「メトスのチムニーロッド」
頭に15Φのブラシが付いていて、ゴム製のロッドは8本継ぎ足せるようになっています。
ブラシは別売り。セットで買うとけっこうなお値段ですね。
そして室内側で煤を受ける「煙突掃除袋」。
なんとモンベル製。こんなものも作っているんですね。
さすが総合アウトドアブランド。しかもお手ごろ価格。
■いざ、煙突掃除。
先ほどの袋を煙突の開口部に設置します。
そして袋に空いた穴からチムニーロッドを動かし、煙突内部にブラシを行き渡らせるという感じ。
写真を撮り忘れましたが、継ぎ足し継ぎ足し、ロッドは8本使用しました。
で、トップに「ガコン」と当たったら戻していく。
時間としては本当にあっという間でした。
あとは慎重に煙突掃除袋を外して、煙突掃除はおしまい。
本体掃除が終わったら逆順で戻していくので、最初に外したシングルスライド部、ダンパー部の内部もハケできれいにしておきます。
■煤の状態はどうか
ということで今回煙突から出た煤です。
さらっさら&ふわっふわの「真っ黒い」煤です。
少し塊に見える所もありますが、少し触るとフワッと崩れます。
量としては小ぶりな丼1杯分くらいでしょうか。
(アート工房さんは「コップ4杯分くらいですかね」と表現されていました。)
思ったよりも多いような…(恥)
エキスパートはコップ1杯分とか、凄い人になるとスプーン1杯分とかだそうです。
まじですか。
きっとどこか悪いところがあったのでしょう。
…今は丼一杯分でも、いつかはそこを目指したいものです。
■煤の量や質から考える
煙突掃除で出る煤の量や色、質感は「焚き方」に左右されるものであり、
その後の使用に指針を与えてくれるものです。
詳しくは有名薪ストーブショップの「かわはらさん」のブログでも丁寧に解説されています。
今回の自分のケースを考えてみると、
煤の色や質感などの性状は
【マットな黒色、さらさらふわふわ】【量は丼一杯分】でした。
(これはもしかしたら煤ではなくカーボンなのかな?)
色:マットな黒であるので高温気味に焚いてしまった可能性がある?
質:さらさら、ふわふわなので焚いた薪の乾燥度は合格点かな?
量:丼一杯分。これは予想よりも多く、少し残念な結果。
■現時点で考えられる問題点
あとは炉内の状態や本体の傷み具合も参考にして、さらに問題点を洗い出したいと思いますが、現時点で考えられることとしては…
- 薪は乾燥していたと思われる
- エアーを絞らずに全開で焚いてしまうことが多かったので、過剰燃焼で高温にし過ぎた可能性がある
- 煤が多かった原因は?焚いたのは約6立米なので量は多くないと思うのだが…樹種はヤニが多いようなものも関係なく焚いていたのでそれが関係あるかも。
次回は、本体のメンテナンスについて書きたいと思います。
最終的にはそこで今後の課題をまとめられたら。
(まぁ蒸し暑い日が続きますからね、これでも飲んでスッキリしましょう。ウィルキンソンジンジャーエールよりも更に辛口。キリッと引き締ること請け合い。)