そうそう。前回、ニトスキを買ったってお話でした。
今回はこいつをシーズニングしたいと思いますよ。
薪ストーブで、簡単にね!!!!
■シーズニングとは
何はともあれ先ずは敵を知らねばなりません。
・「何のために行うのか」
というか、これを知る事が一番大事。手順を調べる前にこれだけは知っておくべき。
- 出荷直後の製品にはサビ防止の工業用ワックスが塗られているので、それを完全に除去する
- ワックスを除去した後、食用油を焼き付けて保護膜をつける
要はこの2点を行うのがシーズニングなのです。
(実はもう少し細かく言うと①油分を抜いた状態で高温加熱することで黒錆(酸化膜)をつける②オリーブオイルを塗ってさらに焼くことで炭化皮膜をつける、ということなんですが、まぁ簡単に理解しておけばOKです。)
例えば今回のニトリ製品もそうですし、他社の製品でもそうなのですが、取扱説明書には必ず「使い始める前にこうしてください」なんてシーズニングの手順が書いてありますよね。そしてネットで調べてみてもシーズニングの手順はいくつか出てきます。だがしかし、そんな複雑な手順見せられても訳わからないのが当時のガヤさんでした。
何のために行っているか知らされていないからです。
先ず大切なのは手順じゃないんです。どんなことでも言えますが、何の目的でどんなことをするのか、全体像・アウトラインを把握していないと物事の本質を見誤ります。
いいですか、「工業用の防錆ワックスの除去」と「保護膜をつける」わけです。
■手順は大きく別けて2つだけ!
① 高温の薪ストーブに入れて、サビ止めのワックスを焼ききる。
② 冷めてきたらオリーブオイルを塗って、もう一度焼き付ける。
以上!!
どう、簡単でしょ?
説明足りないですか?
分かりました。
ではやりましょう。参考にならないかもしれませんけど。
■薪ストーブ炉内でシーズニング
① 高温の薪ストーブに入れて、サビ止めのワックスを焼ききる。
さらに丁寧に行うとすれば、事前にお湯と洗剤でゴシゴシ洗っておくこと。
これやってると更に完璧。内面だけでOKですよ。
きちんと水気は拭きます。
そしたら燃え盛る薪ストーブにイン!!!
そうすると、次第にスキレットから白い煙が出てきます。これがサビ止めワックスです。
この白い煙が出なくなるまで熱すればOK。(ガヤさんはここで完全を期したいので白い粉が出るまで焼き切っています)
はい、目的の①完了です。
② 冷めてきたらオリーブオイルを塗って、もう一度焼き付ける。
炉内から出した時はもうアッツアツの火傷必死な状態ですから少し冷まします。
冷ますといっても自然冷却ですよ。水なんて掛けたら割れます。
なんとかグローブ越しに触れる程度になったらオリーブオイルを塗りこみます。
まんべんなく、ごしごし塗りこみます。どうせ焼くので多少多目に塗っても大丈夫。
そしたらもう一度業火のストーブ炉内へイン!!!
写真は少し火が落ち着いていますが、実際は先ほど同様に高温状態の炉内で行いました。
あとは鎮火するまで放っておけばOKです。
■完成!!
どうでしょうか。違いが分かりますかね。
色もグレーがかった黒から艶のある黒になりました。
表面も細かいザラザラだったものが多少滑らかな表面になりました。
(オイルのベタつきはありません)
完全ではありませんが、ちゃんと炭化皮膜がつきました。
まぁ初回シーズニングでここまで出来れば上出来じゃないでしょうか。
ここからは実際に何度も料理に活用し、火にかけることで皮膜が厚くなっていくわけです。いわゆる「ブラックポットに育てていく」わけですね。
せっかくのニトスキ、今後最大限に活用して行きたいと思います。
■まとめ
- シーズニングの本質は「防錆ワックスの除去」「新たに食用オイルを焼きいれて保護皮膜をつくる」です。
- 薪ストーブでシーズニングを行うメリットは、家庭用ガスコンロでは行えないような高温での焼付けが安全に行えるので、簡単に防錆ワックスが飛ぶ&通常何回かに別けてつけるような炭化皮膜が1回(or少ない回数)でつく。
- 薪ストーブをお持ちの方は是非、このような形でも活用して頂けたらいいのではないかと思います。
【注意】
逆に言うと、保温性の高い鋳鉄製品を空焼きするシーズニングは、(特により高温で行おうとすると)家庭用のガスコンロでは危険を伴います。まぁ、そもそも安全装置が働いてしまうという話もありますが。ともかく家庭用ガスコンロでシーズニングを行う場合は以下のリンクなどを参考に安全面に配慮した上で行ってください。
ダッチオーブンのシーズニング [男の料理] All About
ここまで読んで
「あー、シーズニングってやっぱり面倒だな」と思った方は素直にシーズニング済みの製品を買われる事をオススメします。笑
老舗のロッジ製は出荷時にシーズニング済で炭化皮膜もしっかり付いています。
製造品質も悪くないですのでオススメ。
ユニフレームの製品は洗剤が使えるからかなり便利そうです。
(今回、薪ストーブユーザーばっかり相手にした内容ですいません…ほら、うち薪ストーブブログなので…許してね!)