別名「薪ストーブの特徴を決定する一大要素☆」
当ブログ、未だに検索流入が8割を超えているんですが、調べていくとどうやら「これから薪ストーブを導入したい方」が検索して見に来てくれている?ようです。
ありがたいことです。
ということで、大変おこがましいですが今回まさにそんな皆さんへの記事を書いてみようかと思います。
■薪ストーブの選択肢って物凄く多い
その手の雑誌を開けば出るわ出るわ。で、正直目移りだけして中々前に進まない。
薪ストーブ導入あるあるですな。
薪ストーブがまだ珍しかった一昔前。当時は輸入代理店も少なく、現実的には大手の限られたメーカー中心だったようです。しかし現在はストーブブームの追い風もあってか様々なメーカーの製品を選ぶことができる世の中になっています。
それだけ聞くと只すばらしい、となってしまうわけなんですが…
一方で選択肢が多いってことはそれだけ選ぶのも大変だってこと。
なおかつ、高い買い物でもあるし、一回設置すればなかなかやり直しは効かない。
そんな中で自分の価値観、環境、イメージにあった物を選ぶのって凄く大変です。
・例えばメーカーはこんなにある
外国メーカーでは…
国産メーカーでは…
- 岡本
- モキ製作所
- エイトノット
- ホンマ(厳密には中国製だけど)
- などなど…
そして、それらメーカーがそれぞれ最低3~5機種以上は出しているのでそれはもう凄い数です。また、これら有名どころだけじゃなく、マニアックな零細メーカーまで入れると…えらいことになります。
■そんな中からどうやって選ぶのか?
選び方って色々ありますよね。
ガヤさんも当時迷いに迷ってようやく決定しました。
- デザインで選ぶ?
- 大きさで選ぶ?
- ブランド性で選ぶ?
- メンテナンス性で選ぶ?
- 価格で選ぶ?
- 燃焼性能で選ぶ?
- 調理性で選ぶ?
- などなど
などなど。
上記の膨大な選択肢の中から、これらの選択要素でもって選択していく。
もちろんワンイシューで決められる程単純でもないので、これらの要素をそれぞれ比較しながら検討していく…やっぱり大変。笑
実も蓋も無い事を言いますと、上記のような一流メーカーであれば基本的には「オーバースペックにならないようなサイズ」さえ守れていればどの機種を選んでもいいと思います。
ただ、そうは言ってもなかなか難しいでしょう。
ということで、比較する際の大きなポイントとしてご紹介したいのが「ストーブの素材」です。
■薪ストーブの特徴を分ける一大要素は「素材」
薪ストーブの素材と言えば大きく別けて、
「鋳鉄」or「鋼板」まぁ、大体がこのどちらかです。
どっちでもいいじゃん?
まぁ、確かにどっちでもいいです。笑
でもこれ、意外に甘く見てはいけません。けっこう重要なのです。
はっきり言って、薪ストーブにおける素材とは、燃焼性能やデザインなどに大きく影響していますし、素材でその薪ストーブの特徴がある程度決定づけられると言っても過言ではないでしょう。
なので、「自分がどんなストーブを求めているか」を考える際、「鋳鉄製」「鋼板製」の特徴を知っていると機種選択が進みやすいと思いますよ。
■鋳鉄、鋼板の比較
これがガヤさんの独断と偏見に基づく素材による特性の差だ!
鋳鉄製 | 鋼板製 | |
頑丈さ | ○ | ◎ |
鋼板製は高温にも耐える頑丈さ=針葉樹多目で燃焼温度が高くなりすぎても壊れない。一方、鋳鉄製は急激な温度上昇や高温には少しだけ注意が必要。最悪ヒビが入ったり、寿命を縮めることに。針葉樹も燃やせるが、広葉樹と針葉樹をバランスよく使い、焚き方も多少配慮する必要がある。(機種にもよる) | ||
デザインの自由度 | ○ | 〇 |
鋳鉄は鋳型に溶かした鉄を流し込んで成型する故、細かく精密な製品は難しく精度はメーカーの技術レベルに左右される面がある。一方、鋼板製は鋳造ほど大掛かりな製造設備も要らず、デザインの自由度も比較的高い。ただ鋼板製は鉄板を切って溶接していくタイプの物も多いので往々にして角ばったデザインになりがちな面も。(鋳物はなめらかなカーブの製品も多い)。 | ||
速暖性 | △ | ◎ |
立ち上がりの項と共通しますが、鋼板製は本体が温まるまでが早いいため、部屋が暖かくなるまでの時間も短いです。鋳鉄製は重量も重く、速暖性よりは持続性に秀でた特性を持っています。 | ||
暖かさの質 | ◎比較できず | ◎比較できず |
両方とも十分暖かく「◎」には違いありませんが、暖かさの種類はちょっと違いが。鋳鉄製が「穏やかで柔らかい熱でじっくり暖かくなる」のに対し鋼板製は「豊かで強力な熱量を感じる暖かさ(場合によってはギラギラした熱さ)」な印象です。ここはかなり主観的なところなので是非ご自身で体感してください。良し悪しは別として「なにか違うな」ということは感じて頂けると思います。 | ||
保温性 | ◎ | △ |
鋳鉄は一旦温まったらじっくり長時間あったかい。熾火も残りやすく、朝まで火種が残っていることも。一方、鋼板製は薪投入をやめると本体温度の低下が早い。=熾火が残りにくく、朝まであったかい状況は作りにくい。使用する鋼板を厚くしたり、バーミキュライト等を使って保温性能を高める工夫が行われているが、現状鋳鉄に分がある。 | ||
オーロラ燃焼 | ◎ | ○ |
原理としては安定的に二次燃焼が行われる状態で空気を加減すればいいので、オーロラ炎が出る、出ないで言ったらどちらでも出る。しかし上記の保温性の差もあり、鋳鉄にやや分ブがある印象。 | ||
質感 | ◎ | ◎ |
ここは完全に好み。鋳鉄はザラっとしたマットな質感(ホウロウ仕上げだとツルツル)。鋼板製は鉄板のツルっとした質感のものが多い。 | ||
立ち上がり(煙が透明化するまでの時間) | △~〇 | ◎ |
完全に鋼板製の勝利。鋼板製は本体が温まるまでが早いため、安定的に二次燃焼する巡航温度まで達する時間が短い。すなわち煙が透明化するまでの時間も短い。=煙が少ない。 | ||
料理 | ○機種による | ○機種による |
炉内料理か天板かで話は変カわるうえ、本体の構造(天井が二重かどうか)にもよるので比較できず。強いて言えば熾火を長時間持続させ、炉内調理するなら保温性の高い鋳鉄が有利か。 |
注)前提として、こと燃焼に関することは、使用する薪の品質、焚き方、煙突の性能、施工状況に大きく左右されることを明記しておきます。あと基本的にガヤさんが今まで見せて頂いたストーブの印象、読んだ本などから得られた知見をもとに書きましたが、個人の主観が多分に入ってますので悪しからずお読み頂ければ。
■まとめ
- 薪ストーブの選択肢は膨大
- 素材によってある程度ストーブの特徴が決定づけられる点があり、これを多少知っておくことで選択の一助となる
- 偉そうなこと言ってゴメンね!
あれですよ。
例えばですよ??
友達の家とか、お店とかで薪ストーブあるとするじゃないですか。
で、それを目の当たりにしたり、暖かさにふれたりして
「うわ、いいなー 家にも欲しいなー」なんて思うわけですよ。
で、そのストーブが仮に鋳鉄製だったとして、実際にその人が導入するときに鋼板性のストーブ買っちゃったら「あれ?なんかイメージと違うぞ??」とか「思ってたのと全然違った」とかになっちゃう恐れが考えられるわけですよ。(逆のパターンも当然ある)
まぁ、その前にストーブ屋さんが軌道修正してくれるとは思いますが、そういう事態だけは避けたいですからね。
今回ちょっと偉そうに「いわゆるまとめ記事」的な物を書いてしまいましたが、これから薪ストーブを選ばれる方がそのような失敗をされないように、ガヤさん心を込めて書きました。
なので今回こんな記事だけど許してネ。笑
(いつにもなく弱気なガヤさん、ちょっとこの数日いろいろ忙しくて…あと偏頭痛と口内炎等々の体調不良にも今週は悩まされていまして、とてもブログに回すエネルギーがありませんでした。今後ともよろしくお願いします。。。。。)