今回は焚き付け材の組み方について。
あくまで、試行錯誤中ガヤさんの現在の方法ということでご紹介します。
というのは焚き付けってその人によってちょっとずつ違う。
おそらく薪ストーブの種類、煙突のドラフトの強さ、薪の違いなどでベストな焚き付け方法も変わって来るので、それぞれ試行錯誤しながらその人なりのやり方が培われるのだと思います。
まぁその人なりの作法がありますのでね。
日々、研究してるところです。
■焚き付け材
ガヤさんの焚き付け材(2017.12月現在)
- 建築端材を10~20センチ程に割ったもの
- 着火材(ファイヤーアップ)
こうやって割ってボックスに入れて風通しの良い所に保管しています。
↓作成風景はこちら。
■組み方
通常の薪を何本か並べたらその上に井形に組みます。
こんな感じだったり。
こんな感じだったりします。
毎回ちょっとずつ違いますがなるべく同じ形、同じくらいの焚き付けの量になるように調節しています。
・ポイント
一番上に「すぐに燃え尽きそうな細い」焚き付け材を選んで載せます。
で、そのうえに着火材を置いておく。
この着火材にマッチで火をつけるわけですが、
最大のポイントは
- 最初は井形に組んだ焚き付け材の最上段で「着火材のみが燃える時間を作る」
- これによって最初の数分は、着火材の炎だけでバッフル板(天井)を温め、ドラフト(上昇気流)を起こします。
- ある程度着火材が燃えた時点で足元の焚き付け材が崩壊し、着火材は井形の底に落ちる。
- この時点で焚き付け材が十分に燃えるドラフトは発生しているので、井形の煙突効果もあってここから一気に燃え上がる
- あとは放置
焚き付け材を一気に燃え上がらせることが、
「焚き付け時の煙の発生時間を最小限にするコツ」かなと感じています。
(もちろんバーナーを使って一気に燃やすという方法ならそれで足りるでしょうけどね…うちは今のところ着火剤でやってます)
・着火後の流れ
①着火
マッチで一番上の着火剤のみに火をつけます。
②しばらく着火剤のみが燃え、炉内の空気を温めます。
ここでしばらく放置して天板と炉内の空気を温めましょう。
着火剤のみが燃えている段階はほぼ無煙無臭。
しばらくすると最上段の焚き付け材にも火が移り燃えだしますが、少量&よく乾燥された焚き付けなので煙は少ないです。
③着火剤が井形に落下
最上段がある程度燃えてくると、着火剤が井形の中に落下します。
ここで少しだけ煙が発生。しかし既に最低限のドラフトは起き始めているので全て煙突方向に吸い込まれていきます。
上手く落ちるように&落ちたときに井形の底に上手く入るようにあらかじめ考えて組んであります。
④井形の中から炎が上がる
写真はまさに内部から上部にバーナーのように火が噴き出し始めた瞬間。
ここからは急激に炎が大きくなります。
⑤焚き付けが一気に燃える
一気に炎が上がります。外から見ると少し煙が出ていますが、今回の場合は後5分ほどでほとんど見えなくなりました。
もうボーボー音を立てて燃えます。
ここで大きく勢いのある炎を出すことが出来ていれば、かなり順調。
⑥下の薪に火が燃え移る。
ほとんど炎の勢いを落とすことなく、最下段の薪まで着火できました。
ちなみに動画ではこんな感じ。写真はありませんが煙突から煙は出ていません。
そして焚き付け後、しばらく燃焼→追加薪1回で最終的にここまで温度上昇。
天板にて測定。天板が二重構造のドブレ640でこの温度はかなり頑張ってる。
というかこれ以上はちょっと暑すぎますし、多分焚き過ぎで本体を痛める恐れあり。
■井形に組むメリット
ざっと思いつくのはこんなところ。
- 全方位に対しても風通しが良い(ごちゃっと焚き付け材を積むだけだと風通しの良い場所と悪い場所が生まれる)
- 筒のような形になるため内部で上昇気流が起き易く、火の回りが良い
- 決まった形を決めておくことで、毎回安定して組むことができ、結果として焚き付けの失敗が少なくなる
- 毎回使う焚き付けの量を定量化することができる
やはり、考えなく無造作に焚き付け材を載せて着火した時よりも、炎の勢い、着火材が落ちた以降の速さ、煙の少なさにおいてメリットがあると感じています。
■まとめ
まぁ薪ストーブを導入しようなんて方は、その時点である程度の物好きか趣味人か探求熱心な方だと思いますのできっとそれぞれの行き着くベストな方法があるはずです。
なので何度も言いますが、これが全ての人にとってベストな焚き付けとは限りません。
なんせ限りなくアナログな道具ですから。
ガヤさんにとっても、もっともっと良い方法があるのかもしれませんし。少しずつ作法が定まっていくでしょう。
そういうのを探しながら、
だんだんと薪ストーブと仲良くなっていくのもまた楽しい薪ストーブライフの醍醐味かと思います。