薪ストーブで冬眠したい

薪ストーブのある暮らしについて情報発信します。ときどきる育児ネタ。静岡県中部。ドブレ640CB

薪が足りない!?2020-2021薪ストーブシーズンは薪難民が大発生か!?

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いろいろな要因が重なっちゃって、今年はヤバそうですよ!!そんな予感。


思い返せば去年2019-2020の冬はかなり印象強い「暖冬」でした。

朝もそれほど冷え込まず「まだ焚くほどじゃないな…」と思ってたら、なんと焚き始めは12月までずれ込むという…。 

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しかし、今年は全く逆の状況になりそうです。

 

特に去年から焚き始めた方にとっては、想定外やペースを乱されるような状況になるかもしれません。

自分も今年は「まずいかな…?」と危機感を持っています。


■去年と全く天候が違う=薪の乾きがかなり遅かった

異常気象という言葉も毎年使われているような気もしますが、

やはり今年は今年でおかしな気候でした。

 

  • 梅雨が長かった
  • 夏は短かった(すぐに秋になった感じ)
  • 10月中旬、既に寒い ←まぁこれは去年と比べてってことで普通なのかもしれない。

 

とにかく梅雨が長く、雨もよく降りましたね。

そして夏は短くすぐに秋を感じました。

 

これが何に影響するかと言うと、「薪の乾燥の進み方」です。

 

薪の乾燥は、湿度と温度に影響されますので今年の気候は非常に不利でした。

 

※薪の乾燥メカニズムについてはこちらの記事を参照ヨーソロー

「自由水」「結合水」の知識については比較的分かりやすく書けていると思います。

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仮に原木を割って薪にして、薪棚に積んで2年乾燥させたとするとこの夏は乾燥の総仕上げな時期だったわけです。

 

そこにきてこの長雨ですよ。

 

折角の薪を黒カビだらけにしてしまった方も多いのではないでしょうか?


かく言うわたくしの薪棚をご覧ください。

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黒カビ出まくってます…泣

 

あろうことは謎のキノコまで生えてしまった…

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屋根がある薪棚でこんなこと初めて。

 


しかし、見た目は悪くとも乾燥さえしていれば実用上は問題ない。(多分)

 

試しにこの春に伐採、薪にしたコナラの含水率を調べてみましょう。

 

この記事のときに割った薪ですね。

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8ヶ月経過し、今はこうなっています。

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色が黒くなってきました。

しかし本来であればひと夏を越えた辺りで「縮む」んですよね、今年はそれが非常に軽微です。


実際に一本取り出して含水率計で測定します。

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(割ってその内部に電極を差し込んで計測します。)
 

※ちなみに含水率計は必須アイテムではありませんが、持っているとそれなりに楽しいアイテムです。

価格もそんな高くないし。

簡単なサンプリング調査というか、薪棚の中の数本を図るだけで「使っていい薪かどうか」が概ね分かりますからね。

 

で、結果です。

8ヶ月経過 含水率26%

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この含水率をみると、おそらく「自由水」を出し切り、「結合水」の放出が始まってまもなく、といった段階です。

 

やはり、まだまだ実用に値するレベルまでは乾燥していません。

結構日当たりの良い風通しのよい薪棚でこれです。

 

この傾向は恐らく日本全土で言えると思います。

今年、あなたの薪はそんなに乾かなかったかもしれませんよ!?

 

ちなみに、他の薪棚に積んでおいた「正真正銘の2年乾燥モノ」がこちら。

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実際は、二年半。3夏を経過しています。笑

 

先ほどの8ヶ月乾燥の薪と比べるとこんな感じ。

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左が2年モノ。右が8ヶ月モノです。

倍以上の乾燥期間があるもののほうが黒かびもなくキレイとはね…

(もちろんこれは樹種にもよって大分違うので一概には言えないところであります。)

 

ちなみに気になる含水率は16%でした。

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やはり、時間は嘘をつきません。

 

2リットルペット大の大きさですがここまで乾燥できていれば問題ないでしょう。

ただ、繰り返しになりますがここまで乾燥させるのは容易ではありません。なにより場所がない。薪にかかるコストの一番は「所要スペースのコスト」「乾燥のための時間的コスト」です。


■たぶん厳冬。薪の消費量は多くなりそう。

9月10日、気象庁と米気象予報センター(CPC)が『ラニーニャ現象』の発生を発表しました。

ラニーニャ現象』は赤道付近の海面温度が平年より低くなる現象で、地球全体の大気の流れが変わることにより異常気象を招くとされています。前回発生したのは2017年秋から2018年春にかけてであり、今回の発生は約3年ぶりとのことです。

また、『ラニーニャ現象』によって、一般的に日本は夏の気温が平年よりも高めとなる一方、冬の気温は平年よりも低くなる傾向にあると言われています。

 

【参考リンク】

tenki.jp

 

去年が記録的な暖冬だったことを考えると、体感的にはかなり寒さを感じる冬になるのではないかと個人的には予想しています。

 

当然、暖房の出番は増えます。

薪の消費量も増えます。

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なんか足りる気しないんですけど…

自慢の2年乾燥モノもそんなに沢山残っていませんし…



■薪の補充(購入)はお早目に!人工薪も十分に使えるよ!

薪の消費ペースが早くて手持ちの薪がなくなる。

あるけど乾燥が甘くて使えない。

そうなったらもう買うしかありません。

 

が。

毎年、年明け~春のシーズン終盤にはどの薪屋さんも品薄になるので
可能なら年内とか、早めに連絡して購入しておかないと正直今年は「薪難民」も出るのではと感じています。。

 

最近はアウトドアブーム、冬キャンプブームでそちらの薪需要も高いですからね。

 

早め早めの対応が大切です!!

 

下のリンクのようにネット通販でも1立米とかの量が買えなくもないですが、結構な額の送料が掛かりますし、出来れば近隣の薪屋さんで買うのが良いでしょう。

 

 

ちなみに皆さん使われる方が少ないですが、人工薪というのも一つの手段ですよ。

工場で製品として作られているので、十分に乾燥してますし、虫とかも付いていなくきれい。笑

 

ホームセンターでも買えるし、在庫が尽きることはほぼ無いと思うので薪難民になったら是非試してみてください。

 

うちのおススメはオガライトです。

乾燥度が高く煙も少ないし、ハイカロリーだし、値段もまぁ…補助として買う分なら許容範囲です。

 

詳しくは紹介の記事も書いておりますのでそちらをそうぞ。

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■あとがき

薪が乾きにくい上半期。

そして夏も程々にすぐ薪の需要期が来てしまう。

 

まぁ、こういう年もあるので本来であれば

十分なキャパシティの薪棚を用意して、普段から「10立米×2年分」くらいのストックが出来てれば理想なのですけれど…

 

なかなかそのスペースが取れる方ばかりではないですよね。

ここは難しいところです。

 

うちはそのスペースの不足を、

  • 薪を細く割って「より短期間で乾燥しやすい薪」を作ることと
  • オガライト」などの人工薪などスポット購入
  • 後はその年の需要を早くから予感しておくこと

で乗り切っている感じですね。

 

どこかでこの自転車操業を根本解決しないと、と考えてはおりますが。。。

まぁそのうちなんとかするでしょう。笑

 

今年も皆様が良い薪ストーブシーズンを送られますように!!

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